精油の抽出方法はこの3種類。
- 水蒸気蒸留法
- 圧搾法
- 揮発性有機溶剤抽出法
を、分かりやすく解説していきます。
1水蒸気蒸留法
水蒸気蒸留法は、蒸留で抽出される方法です。
蒸留とは、2つ以上の成分を分けて取り出したい時に利用される方法で、液体➜水蒸気➜成分が分離して液体になる、という原理になります。
上の図のように、液体の中には、成分ちゃん1と成分くん2が含まれています。
この2つの成分を一度気化させて、再び個体に戻すと2つの成分は分離されて、液体に戻ります。
この蒸留を利用して、精油を抽出しているんです。
■蒸留法を利用して作られているもの
ワイン➜ブランデー
日本酒➜焼酎
水蒸気蒸留の抽出方法
分離されて精油になる時は、沸点の低い芳香蒸留水から先に戻るので、下層には芳香蒸留水、上層に精油となります。
芳香蒸留水(フラワーウォーター・ハーブウォーター)は香り成分を含んでいるため、化粧水に使ったり、手作りクレイパックを作る時に使えます。
2圧搾法
さて、水蒸気蒸留法、圧搾法まではいいのですが、
「揮発性有機溶剤抽出法」は見ただけで
3揮発性有機溶剤抽出法
揮発性有機溶剤抽出法は、
ローズやベンゾインを抽出する方法で、ヘキサン・石油エーテルなどの有機溶剤を使います。
ワックス成分とは、花の周りを覆っている光沢のあるワックスのようなものです。
コンクリートと言うと地面にある道路を思い浮かべますが、たとえて言うとバターのような状態の物質です。
このワックス成分は、香料となっときに沈殿物や不純物として残ります。
なので、不純物を取り除くために、エタノールを加えて香り成分とワックス成分を分離させるのです。
③沈殿したワックス成分をろ過して取り除き、エタノールを揮発させ取り除くと、
香り成分(アブソリュート)の完成です!
樹脂の場合は、レジノイドと言います。
・ローズ(アブソリュート)
・ベンゾイン(レジノイド)
有機溶剤を使って抽出された精油は、天然のエッセンシャルオイルと分けて考えられます。
有機溶剤とは、科学物質の1つ。
石油エーテル(せきゆエーテル、petroleum ether)とは、石油の低沸点留分の一種である。
ほぼ無色透明の液体であり、溶剤として広く用いられている。水に不溶である。
名称に「エーテル」が含まれているが、化学種としてのエーテルは含有していない。強い揮発性と引火性があり、消防法危険物の第四類第一石油類に指定されている。
有機溶剤は除去されますが、完全には取り切れていないという説もあり、お肌に付けるボディやフェイシャル向きではない、と言われます。
ローズ精油は、ローズアブソリュートとローズオットーの2種類があり、お肌に付ける場合はローズオットーが好まれます。
ローズオットーとアブソリュートの違いについてはこちらを参考にして下さい。
揮発性有機溶剤抽出法のまとめ
「揮発性有機溶剤抽出法」は有機溶剤を利用した抽出法。
・有機溶剤に香り成分とワックス成分を溶け込ませ、
・植物を取りだし、溶剤を揮発させるとコンクリートが残る。
・再びエタノールで香り成分とワックス成分を分離させ、ろ過で不純物を取り除く
・エタノールを揮発させると、アブソリュートの完成!
・樹脂から抽出されるベンゾインは➜レジノイドと言う。